quiverの日記

アニメ、漫画、音楽

セーラームーン1st シーズンの検閲北米版

アニメ・セーラームーン(第一期C)いわゆるセーラームーン(無印)が、北米に輸出された際、日本オリジナル版はR指定にされてしまい、かなり改変された版「北米版」が、一般のアメリカ人の子供に公開され、いろいろ物議をかもした。
例えば、主人公の入浴シーン(第4話 うさぎが教えます!スリムになる法)で、北米版では胸の谷間のラインが「はっきりと」隠された。
なお、余談になるが、最近(2021年5月)、アメリカ・フロリダ州の高校かなにかの卒業アルバムで同じことがおこり、大騒ぎになっているので、向こうでは当たり前のことなのかも知れない。

こういう、いわゆる「お色気」問題とは別に、精神論としての改変もあり、エンディミオンが敵、クインベリルの手中に落ち、セーラームーンが「もう、傷つけあうのは嫌だから戦いたくない」と泣くシーンも、単にいやだと書き換えられ、マーズが「あんた、リーダーなんでしょ?」と諭してしまう、と言う何とも当時の日本人から見ると頓珍漢な改変もある。
このような北米での改変に対し、一部のアメリカ人もおかしいと思っていたらしく、一時は「SOS, Save our Sailormoon」と言う、理不尽な検閲を指摘するサイトも存在していたが、今は取り潰されて別のサイトになってしまっているようだ。
そして、日本人の感覚も当時とは少しずつ変わり、今では『北米版でOKじゃん、当時は日本も無茶やってたな』と言う風になりつつあるような気がする。


そして、、、ここで是非メモしておきたいのは、LGBTの扱いである。セーラームーンにはご存じの通り、敵味方両方ともにしばしばLGBTたちが登場する。その主要性と言ったらパタリロなみであり、有名なところでは第一期の敵キャラであるクリンベリル配下の四天王、ゾイサイトクンツァイト(北米版ではマラサイト)、そして、第三期は一応味方キャラの、ネプチューンとウラヌス(海王みちる天王はるか)、である。
このひとたちの属性が、北米では完全に書き換えられている。つまり、ゾイサイトは胸の無い女性に、として、みちるとはるかは、いとこ同士にされてしまったのは有名な話。当時は単に、やれやれ、センサーシップご苦労様、くらいにしか思っていなかったのだが、、、、
今の時代、どうなのだろう。BLMやLGBTにご執心の北米、そして日本の皆様、当時の北米での改変は差別ではないのですか?? 
偉人の墓を掘り返したり像を倒したりするより、こういう過去の「悪事」を非難する方が先決では?
ま、どーでもいーけど。