quiverの日記

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中曽根さんの本6

中曽根康弘が語る戦後日本外交」
韓国を中国に認めさせるために努力したとか、そのバーターで北朝鮮に友好メッセージを送る(中国のために)とか、今ではちょっと信じられない話が出てくる。米国と手を取り合って安定な関係を保ってこそ、他の地域で外交手腕をふるえるはずなのに、マスコミが「アメリカばかりと手を取っていると他国に悪い感情を与える」と非難するところなどは今と同じ。
幻の天皇訪中が中国から持ち込まれた(1984)のも面白い。
ソ連への冷たいコメントは繰り返しなされる。やはり、ソ連対日参戦がよほど響いているのだろう。

大鑑航空機事件で日本がアメリカに渡した重要な情報(交信傍受テープ)が元でソ連が国連で謝罪せざるを得ない状況を作り出したことは既に述べましたが、後から振り返ると、これがソ連崩壊の前駆をなしたと言って良いでしょう。ソ連は明確に世界の悪者になってしまったからね。ソ連内部の動揺は、当のソ連首脳も否定できない状態だった。

しっかりした情報を公然と突き付けてさらしものにする、と言うのが大事だと言うことだ。