「赤鼻のトナカイ」と言う歌は結局、サンタクロースに認められてトナカイがハッピーエンドになる、と言う楽しい歌なのだがどうも腑に落ちない点がある。途中の歌詞で、
「いつもみんなの笑いもの」
とある。原曲ではもっとひどくて、
Used to laugh and call him names.
They never let poor Rudy Join in any reindeer games
であるから、笑いものどころではなく、馬鹿にして仲間外れ、なので完全にイジメである。
それが、サンタに取り立てられたあとは一転して、群れ全体がヨイショするのだ。
Then how the reindeer loved him
As they shouted out with glee
Rudy the red nose reindeer
You'll go down in history
である。reindeer は単複同型なので、一行目のreindeer は群れ全体である。
日本語版では、「いつも泣いてたトナカイさんは~喜びました」、なので、他のトナカイの動向には触れていないのだが、原曲の、手のひらを返したような反応はあまりにひどい、いや、少なくとも日本人にはそう見える。あれほどいじめておきながら、、まず謝れよ、と思ってしまうのだ。
ただ、それが良くも悪くもアメリカ人のメンタルなのだろう。
ダメなやつはずっとダメなのだ。そして、そいつが何かぱっとすることをしでかしたなら、過去の無能ぶりをからかったりせず、躊躇なしにみんなで取り立ててやるのだ。
そう考えると良い話にも聞こえるのだが、Quiverにはとてもじゃないが付いて行ける話でない。