quiverの日記

アニメ、漫画、音楽

内田百閒、戦前戦中日記、借りて来た

百鬼園の短編に、仇敵慶応ボイと言うのがあるので、慶応大学出版会に金を払うのはよそうと言うことになって、図書館で借りて来た。最初、書架に見つからず、誰かが借りているのかと思いきや、予約システム上の表示は「書架にあります」になっていて、一緒に探してくれた図書館の人もおかしいですね、とおっしゃっておられたのだが、別の人が「新着の棚にありました!」と見つけてくれて、あっさり両方とも借りられた。ありがたい。
仕事をサボって少し読み出した。すると、、、
久吉の葬儀のあと、多美野(長女)が洗礼を受けたことを聞き許さず、さらに別の日に「詰責」してとうとう勘当を申し渡した、とある。無茶やりよるなあ、あのおっさん、と思ってしまった。

さっさと高速コピー機で上・下巻ともスキャンしてスマホに入れてしまった。
(メモ)日記を読み進めると、さらに、多美野さんの朝日新聞就職を社まで断りに行ったとか、求婚に来た内田基氏に勝手にしろと言い、佐藤春夫の仲人の申し出を断ったとか、やれやれ、、。以前購入した、百鬼園写真集(題名は失念)に、多美野さんの写真も掲載されていたが、どうにも不機嫌な写真でコメントもなかったのを思い出した。写真集を見た当時は、清子夫人との確執を目の当たりにしておられたせいかと勝手に思っていたが、自分自身への問題もかかえておられたとは、、、。何とも災難、と思ったが、ご両人そしてお子さんも大成なされており、それだけが幸い。